動画紹介

今回はオーストリア編です。インタースキーに参加したカナダのヘッドコーチであるジョンギリーズ氏によるインタースキー2011の解説動画を紹介します。

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動画

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概略(大まかに言うと?)

  1. ワールドカップの技術を踏襲した、練度の高い滑り
  2. 広いスタンス、ターンの始動時に板の真ん中に乗り力強く外足を踏んでいる
  3. 滑走技術のシステム化の弊害か、やや滑りが硬く見える

技術解説(なるべく正確に訳すると?)

オーストリアのスキーは、フランスとは明確に別の取り組みをしている勢力と見なすことが出来ます。
彼らは、良く研究された「レーシングスキー的な滑り」を元に技術体系を発展させ、力強いスキーを実現しています。
その滑りは、機械的とさえ言えるもので、広く安定した足元のスタンス、ターンの始まりに明確にスキーの真ん中に身体をセットする動作と、早い時期での強い外足への荷重、非常に練度の高い安定した上半身の動きに特徴があります。
ただ、気になる点は、それらのマニュアル化システム化されたスキー技術が、自然なターンの流れや躍動感よりも偏重され、いわゆる「硬い動き」に見える所です。
しかし、冒頭にも述べた通り、彼らの滑走技術は、ワールドカップのスキーをベースとした、非常に力強く高度なものです。

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雪の軌跡コメント

ギリーズ氏のコメントの通り、練度の高い滑りです。
堂々としたデモンストレーション、世界の王者の風格を感じますね
日本で言われている技術の解釈からすると外向傾が強すぎるように感じるかもしれませんが、
そのカタチは、上半身によって作られるのではなく、明確な外脚の股関節の内旋、内脚の股関節の外旋によって作られているため非常に安定感のある、違和感のないものだと思います。
オーストリアの教程は、日本語訳されたものが普通に購入でき、どのような考え方に基づいた滑りを構築しているかは、他の国より比較的容易に勉強する事が出来ます。
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ただ、教程というのは、技術のレクチャー本よりも原理原則の説明が多く、正直わかりづらいところも多いです。
あと、読んでいて思うことは、どの国の教程にも言えるのですが、本当のベースとなる概念については(あまりに当たり前なので)言及していないケースが多く、そこを理解しないまま「日本のスキーの価値観」で読んでも、なかなか神髄が見えて来づらいというのがあります。
しかし、世界一のスキーの国の教程が曲がりなりにも日本語で読めるという貴重な本なので、持っておいて損のない一冊かなとは思います。
そういった部分の理解の助けに、このブログがなれると良いのですが…。