用語の概要

山足(やまあし)・谷足(たにあし) とは、斜面上に立ったときの位置関係から足を区別する呼び方です。

  • 斜面の上側に位置する足 を「山足」
  • 斜面の下側に位置する足 を「谷足」

と呼びます。

同じ考え方で、足ではなくスキー板に注目する場合には、
山スキー・谷スキー という表現が使われることもあります。

これらはいずれも、斜面に対する相対的な位置関係を示すための用語です。


用語の使われ方

山足・谷足という言葉は、主に以下のような文脈で使われます。

  • 斜面上での姿勢や動作を説明する場面
    例:「ターン後半にもう少し谷足へ荷重してみましょう」
  • スキー操作の位置関係を整理する説明
    例:「この時、谷足よりも山足の方が少し前に置かれます」
  • 指導現場や会話の中で、左右を簡潔に区別したいとき
    例:「今の状況で言うと、谷足の方から動かしてみてください」

左右(右足・左足)ではなく、斜面との関係で足を表現できるため、
斜度や向きが変わる状況でも共通理解を作りやすい点が特徴です。


用語の意味の幅

山足・谷足は、常に固定された足を指す言葉ではありません

特にターン動作の途中では、

  • ターンの進行に伴って
  • 斜面に対する位置関係が変わり

山足と谷足が入れ替わる 場面が生じます。

そのため、この用語は
「今この瞬間、斜面に対してどちら側に位置しているか」
という 状況依存の概念 として使われます。

足に着目するかスキーに着目するかで、山足・谷足/山スキー・谷スキーを使い分ける場合がありますが、山と谷の考え方は同じです。
また足元に注目するか、脚全体に注目するかによって山脚・谷脚と表記する場合もあります。

英語圏でも、似た表現が使われますが、「足」よりも「スキー」に注目することが多く、アップヒルスキー(Uphill ski)、ダウンヒルスキー(Downhill ski)という表現が指導現場では見られます。


関連する用語


さらに詳しく知りたい人は

山足・谷足という区別は、
ターン中の足の役割や、内足・外足との関係を考える際の
基礎的な整理にもつながります。

これらの違いや使い分けについては、
第2層・第3層の記事で、文脈別に詳しく扱っていく予定です。